2019年06月02日

元気だったあの子を安楽死させたのは私です。 〜届いてほしい罪悪感に苦しむ人たちへ〜

「ここは私にとって思い入れのある場所で、ここに連れてきてあげたかったんです。」



クライアントさんが選択した場所は、青空の下でした。




鳥の声、風の音しか聞こえない


のどかな田園風景でセッションは行われました。






「私は以前に家で飼っていた犬を自分の手で安楽死させてしまったのです。」



ちょうどその告白をしたのが、前回のセッションでした。





年老いていたのか…病気がひどく不憫にかんじたのでしょうか…


僕がそう聞くと、そのオスのわんちゃんのダイ君は元気だったという。





重々しく彼女は説明してくれました。



自分が引き取ってきて、一緒に暮らしていたのだけれど

手が付けられないくらい噛むことがあり、近所に赤ちゃんもできたので

本人も、家族も困り果てていたのだそうです。


本人も噛まれることや、散歩にいくこともままならないくらい気性が荒く、思いつめていたのだそうです。


今になればまだ方法はあったと考えられるけれど当時は、それをどうにかしてあげられる知識もなく




考えに考え抜いて「保健所に連れていくより、自らが引き取って責任を持ったのだから、私の手で終わらせよう」と…

僕の目を一度も見ることなく、Kさんは話してくれました。




勤め先への通り道で、眠っている場所を通るので、ダイくんのことを忘れたことはなかったそうです。


その罪悪感はいつも自分の中にあり、そんな自分が動物のことを愛するなんてと潜在的に自分を責め続けていたのです。






「もう二度と会うことができない人と逢うセラピー」があります。


そのお話を聞き、Kさんに紹介してそのお話をしました。


マトリックス・レゾリューション・リインプリンティングといいます。




もちろん今回のように人だけでなくペットに対しても行えます。

まだ生きているけれど、もう逢えない人にも。





しかし、最初の提案をしたときに、Kさんは躊躇していました。

「正直ほかのことには向き合えるけれど、ダイのことに向き合うのは怖い」そう、正直に話してくれました。




それを僕は強要することなく、今できることを進めていきました。






次回の日程が差し迫っているとき


「外でセッションを行うことも可能でしょうか」とお尋ねになりました。

クライアントさんが集中を欠くような場所や人混みはあまり望ましくないが、それ以外ならば臨機応変に対応すると応じました。

「ダイのことに向き合いたいと思います」そう話してくれました。







春の風が吹き抜けています。


草むらに腰を下ろし、瞑想を二人でします。

すべてを感じ、眺める時間をすごし、自分を思考の渦から少し離してからレゾリューションに入りました。





僕は基本的にタッピングして、クライアントさんが必要に応じてサポートをするのみ。


静かに時間が過ぎていきます。




彼女の目には大粒の涙がとめどなく流れていきます。


ダイくんは来てくれましたか?


「はい」




このレゾリューションでは

その対象者との特別な場所を選び、そこに”現在の自分”とその対象者を連れてきて、そこにいてみることから始まります。


そこで本人が対象者に”どうしても伝えたかった思い”をイメージの中で伝えていくワークなのです。


僕の経験上、その対象者からはとても思いがけないことを渡される、そんなワークなのです。

(霊的な儀式ではなく、あくまでその人の心のケアを主幹にしているワークです)



とても強い癒しを持つものです。








ただしこのワークを進めていくためには、ひとつだけ大切なことがあります。



それは”心から本当の本音を伝える”ということ。


上っ面の謝罪の言葉では、対象者は決して返事をしてくれません。








涙と無言で、彼女は目を閉じて、ダイくんと向き合っています。








しばらく時間が過ぎます。




不思議なことに、ふと空に目を向けると、一羽の鷹が舞っているのです。


まるでこちらをのぞくように。






彼女が大きく息をしました。







ダイくんはあなたと何か話してくれましたか?




「はい」




伝えたいこと、心からの本音を伝えられましたか?




「はい」




とめどなく彼女からは涙が出ています。






「私のそばに甘えるようにいます。」

「こんなにもダイのことであたたかい涙が出るなんて…」


「あの子は小さいころとてもこんな風に甘えん坊でした。それを思い出しました。」





本当のことはどんなことを話したのか、聞かなくてもいいのだけれど、彼女は話してくれました。



「私気づいたんです。ダイに自分を重ねていたと…ダイは親から”あなたの小さいころにそっくり”と言われていました。私はその小さなころの自分が大嫌いでした。いつも親には追い詰められる感覚を持っていたんです。私はいつ自分の命を終えてもいいとすら思っていました。
だから…だから…私がダイの苦しみを終わらせてあげなきゃと…」


それをダイに告白し心から謝ったそうです。






その告白にダイは一言だけ…





「知ってたよ」



って返してくれたそうです。




(エネルギーの中では言語も種族も関係なくやり取りできます)






あたたかな涙が止まらなくなったKさん。



彼女はその話をしながらもイメージの中でダイを甘えさせてあげているようです。








人は自分の中の弱さを明け渡せたときに、本当の安らぎと平和が訪れる。

その表れだと僕は思っています。








ダイくんに何かしてあげたいことはある?




そう問いかけると…





もう僕のような子がそんな目に合わないようにしてあげて。

同じように取り返しがつかないと罪悪感を持っている人を救ってあげて。


それならそうまさんに発信してもらうといいよ。




と言ったそうです。



(なんで僕やねん!と思いましたが、ダイくんのたっての願いは僕がかなえることにしました)





ダイくん、これでいいかな?

これからも同じような人がいたりしたら、あなたのことを伝えていくね。







このお話を聞き、当事者の自分だけ”罪悪感”から解放されるだけではと疑問に感じる人もいるでしょう。

そんなの独りよがりだと感じる人もいるでしょう。



しかしすべてにおいてエネルギーはつながっています。




その本人が救われるということは、その対象者のエネルギーの鎖も断ち切ることになるのです。

つまり今回のケースでは彼女とともにダイくんもエネルギー的には救われているのです。



本当の供養とは”この部分”だと感じています。





僕は罪悪感をずっと感じて生きていくことに異を唱えることはしません。


助けられなかった、傷つけた、取り返しがつかない

一生償っていく


それもいいでしょう。





しかし僕は本当の意味での贖罪は、きっと違うところにあると思うのです。

罪悪感を持っていることで、その人を苦しめているのであれば、僕は向き合うことをしていきたいと思っています。




ダイくんが願ってくれたように、僕はその罪悪感を持っている人や、苦しんでいる存在の力になっていきたいと思っています。


posted by 創間元哉 at 23:23| そうまのコトバ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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